BtoBのコンテンツマーケティングで絶対に失敗する3つのパターンと改善策

営業がすべてという時代から、徐々にマーケティングの重要性が認められはじめた国内BtoBビジネスの世界。すでに多くの企業がコンテンツマーケティングの取り組みを本格化させています。

しかし、実際には「やってみたけれど成果が出ない」「なぜか問い合わせにつながらない」と悩むケースも少なくありません。そこには、典型的な“失敗パターン”が存在します。

そこで、本コラムではBtoB向け商材のコンテンツマーケティングにおいて、「これに当てはまると失敗してしまう!」という代表的な3つのパターンと改善のヒントを紹介します。

目次

失敗パターン1:ホワイトペーパーを作ればリードが取れると思い込む

BtoBマーケティングの現場では「とりあえずホワイトペーパーを用意すれば問い合わせが増えるだろう」と考え、単体で公開してしまうケースが少なくありません。ところが、そもそもサイトの流入が十分にない状態でPDFを置いただけでは、せっかくの資料もダウンロードされず、成果にはつながらないのです。

失敗の原因

ホワイトペーパーは、確かに潜在顧客の関心を引き、リード情報を取得する有効な手段です。しかし、その性質上SEO効果を直接生むわけではありません。

つまり、公開するだけでは検索経由の流入は増えず、土台となるアクセスが不足していれば、資料が存在することすら気づかれないまま終わってしまいます。

改善策

成果を上げるためには、まず情報収集層を呼び込むコンテンツを整備する必要があります。

代表的なのはSEOコラムで、20〜30本程度を目安に公開していくと安定したアクセス基盤をつくれます。ただし、SEOは成果が出るまでに一定の時間がかかるため、初期段階では広告運用を併用するのも効果的です。特に、ホワイトペーパーをダウンロードさせる目的でリスティング広告やLinkedIn広告を活用すれば、短期間でアクセスを獲得できます。

そのうえで、記事や広告からホワイトペーパーへの導線を設計すれば、資料がリード獲得のハブとして機能します。つまり、ホワイトペーパーは単独で成果を生むのではなく、SEOや広告といった流入施策と組み合わせてこそ、真の効果を発揮するのです。

▼成果につながるコンテンツマーケティングの運用ステップについては、下記の記事もご一読ください。

失敗パターン2:検索ボリュームの大きなキーワードばかり狙う

コンテンツ制作の初期段階で多く見られるのが、「とにかくアクセスを集めたい」と考えて検索ボリュームの大きなビッグキーワードを狙ってSEO対策を実施するケースです。

例えば「SFA」や「CRM」といった単語で上位表示を目指すものの、競合が多すぎて検索結果の中に埋もれてしまい、思うような流入が得られません。結果として、記事を公開したものの成果につながらないという状況に陥ります。

失敗の原因

ビッグキーワードは検索意図が広すぎるため、どんな課題を持つユーザーが検索しているのかを特定しにくいのが問題です。

情報収集の段階にいる人から、すでに導入を検討している人まで、検索ユーザーの温度感がバラバラなため、記事がターゲットに響かずコンバージョンにもつながりにくくなります。また、競合の既存コンテンツとの違いを出すのも難しく、SEOとしては非効率な投資になりがちです。

改善策

効率よく成果を上げるためには、検索ボリュームが適度で、かつ具体的な課題や比較検討の意図が含まれた複合キーワードやロングテールキーワードを狙うことが重要です。例えば「sfa ツール」「sfa crm 違い」といったキーワードであれば、単なる情報収集ではなく導入に近いユーザーをターゲットにでき、より商談や受注につながりやすくなります。

また、SEOだけでなく広告運用を併用することで、こうしたニッチなキーワードでも短期間で効果を検証できます。ターゲット層の反応を確かめながら記事や資料の改善につなげることで、より効率的に成果を積み上げられるでしょう。

▼BtoB企業のためのコンテンツ企画ステップについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

パターン3:クラウドソーシングで専門ライターを探して安心する

最近では、いわゆるフリーランスとして活動しているライターにコンテンツの制作を外注している企業も少なくありません。クラウドソーシングサイトを使えば、フリーのライターと簡単に接触できるようになったことが大きな要因でしょう。

一般的に、制作会社を介するよりも、直接ライターにコンテンツの制作を依頼した方が制作費を抑えることができます
ただし、特にBtoB商材のコンテンツマーケティングに関わることができるような水準のライターをクラウドソーシングサイトで見つけ出すことは非常に難し、期待通りの品質のコンテンツが納品されないおそれがあります。

失敗の原因

BtoBコンテンツは、読者がビジネス上の課題解決を目的に読むため、表面的な知識では太刀打ちできません。ところが、クラウドソーシングで見つかるライターは、業界経験が乏しかったり、リサーチ不足で一般的な情報の寄せ集めにとどまってしまうケースが目立ちます。

その結果、読み手にとって価値のない記事になり、成果どころか自社の信頼性を損ねるリスクすらあります。

一方で、中には専門性の高いライターが見つかることもあるものの、高単価なケースがほとんどです。

改善策

BtoB商材に関わるコンテンツマーケティングでは、やはりBtoB専門の制作会社にコンテンツ制作を依頼するのが良いでしょう。

国内においてもコンテンツマーケティングが盛り上がりを見せるなかで、この数年でコンテンツマーケティングを事業の1つあるいは柱としている制作会社も増えています。

コンテンツマーケティングに取り組む際には、複数社に問い合わせをしてみるのが良いでしょう。
また、特にコンテンツマーケティングの初期段階では、戦略策定やコンテンツ企画の検討、施策の改善、各種ツールの運用など、様々な業務を同時並行でこなしていかなければなりません。

そのため、コンテンツ制作について、企画段階から丸ごと任せることができるような守備範囲の広い制作会社が最適でしょう。

▼制作会社の選び方については、下記の記事もご一読ください。

コンテンツマーケティングでよくある質問

ホワイトペーパーにはSEO効果はありますか?

ホワイトペーパー自体にはSEO効果はありません。検索結果に直接表示されるのは基本的に記事やコラムです。そのため、まずはSEOコンテンツで流入を確保し、その先のCTA(資料ダウンロードやフォーム送信)としてホワイトペーパーを活用するのが効果的です。

検索ボリュームが小さいキーワードを狙う意味はありますか?

むしろBtoB領域では有効です。検索ボリュームは少なくても、具体的な課題やニーズを持った見込み客が検索している可能性が高いため、商談や受注に直結しやすいからです。ロングテールキーワードを積み重ねることで、安定的な成果を得られます。

ライターに依頼する場合、どんな基準で選べばいいですか?

ポイントは3つあります。まずは「実績業界」を確認し、自社と近い分野での執筆経験があるかをチェックしましょう。次に「ヒアリング力」です。表面的な調査ではなく、担当者から情報を引き出し、記事に反映できる力が必要です。そして最後に「改善提案力」。単に記事を書くのではなく、構成や運用改善の提案までできるライターであれば、長期的に成果を伸ばしやすくなります。

失敗を避け、成果につながるコンテンツマーケティングを

コンテンツマーケティングは「やり方次第」で成果が大きく変わります。特に本記事で紹介した失敗パターンに当てはまると、時間やコストをかけても結果が出にくくなってしまいます。

株式会社リードレでは、戦略設計からコンテンツ制作、運用改善までを一貫してご支援しています。単なる記事制作にとどまらず、営業成果につながるコンテンツマーケティングを実現することが私たちの強みです。

「これから始めたいが不安がある」
「すでに取り組んでいるが成果が伸び悩んでいる」

そんな企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

▼リードレのサービスがわかる資料を下記よりダウンロードいただけます。

この記事を書いた人

出版社から業界団体という、異色のキャリアを経てBtoBマーケターに転身。IT・メディアから製造業・サービス業まで、多岐にわたるコンテンツ制作経験で得た知見を基に、細部まで一貫性を持った提案・支援を行う。

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