2022-05-19
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ホワイトペーパー
ホワイトペーパーの作り方〜外注・内製のメリデメを徹底解説【2024最新版】
本コラムでは、ホワイトペーパー制作の外注と内製のメリットデメリットについて解説します。
前半は外注・内製それぞれのメリットとデメリットを、後半はより良い外注先を選定するために投げかけておきたい質問事項や、内製する際のホワイトペーパーの作成手順を詳しく解説していきます。
ホワイトペーパーの外注・内製のメリット・デメリット
ホワイトペーパーの作成手段は大きく外注と内製に分けられ、それぞれにメリット・デメリットがあります。メリットについては、あくまで良い外注先が見つかればという条件がつきます。質の高い外注先を選定する方法は、下記に解説しています。
外注するメリット
ホワイトペーパーを外注するメリットは、外注の条件が整えば内製するよりも早く、クオリティーが高いものが作成できることです。
1 早く作ることができる
ホワイトペーパーを内製する場合、社内の人的リソースの確保やスケジュール調整が必要となります。しかし、外注であればその工数は発生せず、スピーディーにホワイトペーパーを作成することができます。
ホワイトペーパーを早く作成できれば、その分マーケティング施策の実施も早めることが可能となり、機会損失の防止につながります。
2 クオリティーの高さ
制作会社はホワイトペーパー作成の経験や、それによるノウハウを様々持っています。商材の知識は内部の社員に劣るものの、これらを活かして、自社商材の強みがより訴求できるホワイトペーパーを作成できるため、結果として、内製した場合よりもダウンロード数の増加が見込めます。
注意点
ただし、制作会社によって制作スキルはかなり異なります。
そのため、制作スキルの低い制作会社を選定してしまうと、修正が多く発生したり、納期が遅れたりすることで、むしろ制作スピードが遅くなり、マーケティング施策のスケジュールに影響が出るおそれがあります。
また、ライターをクラウドソーシング等に外注している会社を選定してしまうと、ホワイトペーパーそのもののクオリティーが低く、自社の求める内容が反映されていない的外れなホワイトペーパーが納品されてしまうケースも少なくありません。
良い外注先が見つかった場合はメリットが大きいですが、失敗するとデメリットとなってしまいます。外注先の制作会社は、後述する「外注先を選定する上で、制作会社にしておきたい質問」を参考にしてください。
外注するデメリット
ホワイトペーパー制作を外注する最大のデメリットは、社内に制作部分のノウハウが残らず、ホワイトペーパーマーケティングのPDCAを回しにくいことです。
ホワイトペーパーマーケティングは、ホワイトペーパーの中身、設置する場所、流入経路に一貫性を持たせることが重要です。そのため、ホワイトペーパーの制作をすべて外注任せにしてしまうと、上記プロセスのどの部分が原因でダウンロード数が伸びないのかが見えにくくなってしまいます。
また、分析結果に合わせ、ホワイトペーパーの中身をチューニングする際も、再度外注に依頼しなくてはならないため、スピード感が停滞してしまいます。
そのため、制作会社に丸投げをせず、自社でホワイトペーパーマーケティングの施策全体を把握し、戦略を立て、目標を設定した上で外注することが重要です。。
仮に自社にホワイトペーパーマーケティングについてのノウハウが自社に十分にない場合は、コンサルも含めてサポートしてもらえる制作会社を選び、ノウハウをトレースしていくことをおすすめします。
内製するメリット
内製する最大のメリットは社内にノウハウが蓄積できることです。
もちろん、内製体制を構築するまでには、ある程度の時間を要します。しかし、一度、制作体制が確立できれば、スピード感も上がり、高速でPDCAを回せるようになります。
注意点
ただし、自社にノウハウが無い状態でやみくもにホワイトペーパーを作成しても、ダウンロードにはつながりません。
繰り返しにはなりますが、自社にホワイトペーパーマーケティングについてのノウハウが十分にない場合は、コンサルも含めてサポートしてもらえる制作会社を選び、ノウハウをトレースしていきましょう。
内製するデメリット
内製のデメリットはホワイトペーパーの作成の工数がかかり、社員が行うべき本質的な業務(戦略策定・PDCAの実行)に専念できなくなることです。
制作においても、社員がやるべき業務と外注しても問題ない業務がありますので、自社の状況に合わせて段階的に切り出していきましょう。
外注先を選定する上で、制作会社にしておきたい質問
ここでは、外注先の選定で失敗しないために、問い合わせや打ち合わせ時に制作会社にしておきたい3つの質問を紹介します。
質問1「納期はどのくらいですか?」
スケジュール通りに施策を実施するためにも、納品スピードと納期の遵守は最重要です。
納期に関する質問に対して、「修正の度合いによって前後する」という回答をする制作会社には要注意です。
なぜなら、その制作会社は修正が発生することを前提としており、実制作でもその可能性が高いからです。 もちろん、微調整レベルの修正が発生することはあります。
しかし、修正に何日もかかるという場合は、その制作会社が要件定義を十分に行えないことや、制作担当者のスキルが不足していることを意味します。
質問2「○○さんだったら、うちの商材をどういうふうに売りますか?」
ホワイトペーパーを作成する上で基本的なライティングスキルは必須ですが、良い文章を書くことがホワイトペーパーの目的ではありません。
ホワイトペーパーはマニュアルではなく「商材を売るための資料」ですから、その作成には、どんなターゲットに対して、どう訴求するかといったマーケティングの視点が不可欠です。
そのため、自社商材のターゲットや訴求ポイントへの質問に対して、明確な回答が得られない制作会社には注意が必要です。
一方で、ターゲットや商材の売り方を具体的に回答・提案ができる制作会社は、マーケティングに関する知見があり、効果的なホワイトペーパーを作成してもらえる可能性が高いです。
質問3「返信はどのくらいのスピード感でもらえますか?」
問い合わせに対する返信時期を質問して、制作会社に即時対応する姿勢があるかを確認することも重要です。
そして、制作会社からの回答が「翌日中には返信しています」のような、返信に時間がかかる内容である場合には、注意が必要です。こうした制作会社は、スケジュール管理が不十分で、納期の遅れが発生する可能性があります。
加えて、社外のライターに依頼している可能性も高く、このようなケースでは、総じてホワイトペーパーのクオリティーが高くない傾向にあります。
自社の状況に合わせて制作会社を選ぶ
上記3つの質問をすることで、その回答から制作会社の良し悪しを確認することができます。
そのうえで、ホワイトペーパーマーケティングをこれから始めたいという場合は、KPI(目標値)の設定や、戦略部分も含めてサービスを提供しているコンサル寄りの制作会社を選定しましょう。
一方で、ホワイトペーパーマーケティング自体は自社で既に行っており、作成するホワイトペーパーの中身に関しても制作会社に具体的な指示が出せるようであれば、制作のみを請け負う制作会社を選定することで、コストを抑えることができます。
ホワイトペーパーの作り方〜内製編
ここからは、ホワイトペーパーを内製する方に向けて、作り方の手順を紹介・解説していきます。
手順1 ターゲットを決める
最初に、リード情報を獲得したいターゲット層を決めます。「従業員数1,000人以上企業のWeb担当者」といったように、ターゲットが所属する会社の業種や規模、所属部門・部署、性別などを決めていきます。
ターゲットの範囲を幅広くした方がリードは獲得しやすくなります。一方で、訴求ポイントが弱くなり、リードの質が悪くなる傾向があります。そのため、ターゲットの条件をより具体的にした「ペルソナ」を設定することがおすすめです。
ペルソナの設定
ペルソナとは、所属する会社の業種や規模、部門・部署、年代、役職、性別など、実在する人物を想定した詳細なターゲットのことです。
ペルソナの設定においては、こうした属性のほか、ホワイトペーパーをダウンロードするまでのフローや、ダウンロードした後のフローなどの行動も想定します。
例えば設定した属性が「30代男性、情報システム部門、担当者」である場合、「会社、システム、業務効率化」といったキーワードで検索をするだろうとか、その年代ではFacebookを利用している可能性が高いという想定ができます。
また、役職が担当者であることから、ホワイトペーパーのダウンロード後は上司に報告・相談、そのあと稟議書を作成するといった、行動フローも想定することができます。
このように、ペルソナを設定することで、その課題やニーズによりマッチしたホワイトペーパーを考案・作成しつつ、流入経路に関する施策も講じることができます。
手順2 構成案を作る
ターゲットの選定と課題・ニーズの洗い出しができたら、次はホワイトペーパーの構成案を作成します。
ホワイトペーパーには6つの型があり、ターゲットの状況によって適したホワイトペーパーは異なります。ここでは、それぞれの特徴について、例を交えながら解説します。
課題解決型の構成
1つ目は、課題解決型です。これは、ターゲットが抱く「よくある課題」を取り上げ、自社商材の導入によってその課題を解決できるというストーリーにしたホワイトペーパーで、情報収集あるいは比較・検討の段階にあるリードの獲得を目的としています。
画像の構成案のサンプルはこちらからダウンロードすることができます。
ノウハウ型の構成
2つ目は、ノウハウ型です。これは、自社の持つノウハウを切り口としたホワイトペーパーで、潜在層のリード獲得に効果的です。
画像の構成案のサンプルはこちらからダウンロードすることができます。
事例集型の構成
3つ目は、事例集型です。これは、自社商材を実際に導入した会社の事例をまとめたホワイトペーパーで、ターゲットは商材導入後の効果などを具体的にイメージすることができます。
調査レポート型の構成
4つ目は、調査レポート型です。自社商材に関係する業界や市場の調査をまとめたホワイトペーパーで、潜在層のリード獲得に効果的です。自社商材の導入社数が多い場合には、自身の顧客を対象に調査を実施することで、スピーディーに結果を得ることができます。
画像の構成案サンプルはこちらからダウンロードすることができます。
セミナー資料・イベントレポート型の構成
5つ目は、セミナー資料/イベントレポート型です。これは、自社主催のセミナーや展示会などのイベントで使用した資料をまとめたホワイトペーパーです。多くのターゲットが関心を持つ可能性が高いため、Web広告のコンバージョンポイントにすることがおすすめです。
サンプルはこちらからダウンロードすることができます。
営業資料・サービス資料型の構成
6つ目は、営業資料/サービス資料型です。これは、自社商材の紹介をメインとしたホワイトペーパーで、作成にあたり特別なノウハウが必要ないため、初めてホワイトペーパー制作に取り組む場合にも作りやすいのが特長です。
画像のリードレのサービスマニュアルは、こちらからお問い合わせください。
各ページの構成を決める
作成するホワイトペーパーの型が決まったら、各ページの構成を決めていきます。その際のコツは、ページごとに伝えたい内容(結論、ゴール)を先に決めることです。
結論から逆算する形で必要な入れ込む要素を考えていくことで、導線がスムーズになり、読みやすい文章になります。
タイトルを決める
ホワイトペーパーにおいてタイトルは最重要といっても過言ではありません。
なぜなら、ユーザーがWebページやダウンロードページに掲載されたホワイトペーパーの表紙の画像を見て、ダウンロードをするケースが多いからです。
タイトルは、メインキャッチ、サブキャッチ、ターゲットの3つに分類することができます。
メインキャッチ
メインキャッチは、タイトルの中心となる部分です。
【例】
・○つのステップ/ポイント/失敗
・ユースケース○選
・作り方/選び方/使い方
メインキャッチには「MAツールの導入で押さえるべき3つのポイント」「コールセンターシステムの選び方」など、ホワイトペーパーの内容を反映しつつ、商材に関わるキーワードを入れ込みます。
サブキャッチ
サブキャッチは、メインキャッチを補完するパーツです。
【例】
・2024年最新
・「○○」で悩んでいませんか?
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こうしたサブキャッチを入れることで、ユーザーのダウンロードを後押しすることができます。
ターゲット
ターゲットをタイトルに入れることも、ダウンロードの促進に効果があります。会社の所属部署や役職などを明記することでユーザーが自分ごとに感じ、ダウンロードにつながる可能性が高まります。ただし、前述の通り、ターゲットの母数は減ってしまうため注意が必要です。
【例】
・経営者様、必見!
・人事部門の管理職様、必見
・情報システム部門の担当者様に贈る資料
手順3 テキストを作る
構成案が決まったら、テキストを作成します。ここでは、テキストを作成する際の2つのポイントを紹介します。
ポイント1 文は短く、簡潔にする
文章が長いと読み手であるユーザーに負担がかかり、途中離脱してしまう可能性が高まります。最後までストレス無く読み進めてもらうためにも、文はなるべく短くすることが重要です。
次の文章を読んでみてください。
『ホワイトペーパーとは、もともと政府の各省庁による社会や経済などの現状と、政府の施策についての分析・報告が記された刊行物(通称、白書)の呼称でしたが、最近ではWebマーケティングにおいてもホワイトペーパーという言葉が使われるようになり、この場合の意味は、「Web上でリード(見込み客、潜在顧客)を獲得するためのダウンロード資料」です。』
これを読んだ率直な感想は、「文が長い」「内容があまり入ってこない」ではないでしょうか。長い文章は情報量が多く、読み手が頭の中で整理しなければなりません。では、次の文章はどうでしょうか。
『ホワイトペーパーとは、もともと政府の各省庁から報告された刊行物(通称、白書)の呼称でした。
しかし最近では、Webマーケティングにおいてもホワイトペーパーという言葉が一般的になっており、「Web上でリード(見込み客、潜在顧客)を獲得するためのダウンロード資料」という意味で使われています。』
このように、一文を短くすることでスムーズに読み進められるようになり、内容も理解しやすくなります。
また、前半の前置きを簡潔にしつつ、後半部分の伝えたいことと段落を分けることで、全体がすっきりと見えます。
ポイント2 1ページで伝えたいことは1つにする
ページごとに伝えたい内容を1つに絞ることも重要なポイントです。作成側としては、あれもこれも伝えたいと内容を詰め込んでしまいがちです。
しかし、目的はユーザーに最後まで読んでもらうことです。そのため、各ページで伝えたいことは1つに絞り、文字数も200〜300文字を目安にテキストを作成しましょう。
また、テキストの補足としてイラストや画像などの図版を入れれば、ページ全体が見やすくなり、読み手の理解促進にもつながります。
デザインを作る
テキストの次はデザインを作成します。ここで大事なことは、「見やすさ」です。
せっかくホワイトペーパーを作るのだからデザインにもこだわりたいという方もいると思いますが、過度なデザインは禁物です。過度なデザインは肝心のテキストをぼやけてしまいます。
また、凝ったデザインにすることでその分コストがかかり、制作時間も長くなります。ホワイトペーパーの目的はダウンロードしてもらってリードを獲得することですから、一日も早くホワイトペーパーを作って施策を実施することが重要です。
ホワイトペーパーは外注と内製のバランスが大切
ホワイトペーパーの外注と内製には、それぞれメリット・デメリットがあります。どちらを選ぶにしても、効果的なホワイトペーパーを作成するためには、マーケティングの視点が欠かせません。
まずは自社のマーケティング施策全体を把握することが重要です。そして、その中でホワイトペーパーをどのように利用するのかを考え、PDCAを回していきます。
しかし、こうしたマーケティング体制の構築は簡単ではありません。そのため、これからホワイトペーパーマーケティングを始める場合には、まずは自社にノウハウを蓄積していく必要があります。制作だけでなく、マーケティングの相談もできるコンサル寄りの制作会社をパートナーにし、知識をトレースしてもらいましょう。
リードレがホワイトペーパーマーケティングをご支援します
リードレは、ホワイトペーパーなどのコンテンツ制作だけでなく、マーケティング体制の設計・構築・最適化もご支援しております。
企業様へのヒアリングを通じて課題を洗い出し、最適なマーケティングをご提案することができます。これからホワイトペーパーマーケティングを始める企業様や、既存のマーケティング体制に課題を感じていらっしゃる企業様は、ぜひ一度ご相談ください。