動画制作を始めるとき、工務店・ハウスメーカーなど住宅会社が最初に迷うのが「内製するか、外注するか」です。
答えは会社の状況によって変わりますが、判断軸を整理すれば、自社に合う選択は明確になります。
実際には「内製か外注か」の二択ではなく、内製・ハイブリッド・外注の3つの選択肢があり、最適解は会社の体制・人員・予算によって変わります。本記事で、その選び方を解説します。
この記事の要点
- 内製は低コストだが、企画・品質・継続の負担が大きい
- 外注は品質が安定するが、費用がかかる
- 最適解は会社の体制次第。内製・ハイブリッド・外注の3つから選ぶ
内製と外注、それぞれの特徴
まず、両者のメリット・デメリットを整理します。どちらが優れているという話ではなく、何を得て、何を負担するかのトレードオフです。
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| 内製 | コストを抑えられる/現場の空気感をすぐ撮れる/ノウハウが社内に貯まる | 企画・撮影・編集の工数とスキルが必要/続かない・品質が安定しないリスク |
| 外注 | 品質が安定する/本業に集中できる/企画・設計のプロの知見が得られる | 費用がかかる/依頼先選びを誤ると「作るだけ」で終わる |
外注の費用感は動画制作の費用相場を、依頼先の見極め方は制作会社の選び方をあわせてご覧ください。
判断軸:5つの問い
内製・外注を決める前に、次の5つを自社に問いかけてみてください。ここが整理できれば、選択は自ずと見えてきます。
- 撮影の担当者:撮影を任せられる社員はいるか
- 継続性:毎月、撮影の時間を確保できるか
- 編集の担当者:編集まで担当できる人材がいるか
- 企画力:「何を撮るか」を考えられる人がいるか
- コスト:外注費と社内工数、どちらが現実的か
特に重要なのは「企画力」と「継続性」です。撮影・編集は学べば内製できますが、「何を撮れば成果につながるか」の設計と、それを続ける体制づくりでつまずくケースが多いためです。
住宅会社が内製で失敗しやすい理由
内製にはメリットもありますが、住宅会社では次のような失敗が起きがちです。いずれも「やる気がない」から起きるのではなく、本業が忙しいなかで動画を続ける難しさから生まれます。
- 更新が止まる:最初は意欲的でも、担当者が繁忙期に入ると後回しになる
- 編集に時間がかかりすぎる:1本の編集に想像以上の工数がかかり、負担になる
- 何を撮るか分からなくなる:数本でネタが尽き、成果につながる企画が見えなくなる
- 投稿は続くが成果が出ない:本数は増えても、問い合わせ・来場につながらない
根っこにあるのは、撮影・編集の作業に追われ、「何のために撮るか」の設計が後回しになることです。作業だけが目的化すると、続けても成果が出ず、やがて更新も止まってしまいます。
外注でも失敗することがある
一方で、外注すれば安心というわけでもありません。「外注=正解」ではなく、依頼先によって成果は大きく変わります。次のようなケースでは、費用をかけても成果につながりにくくなります。
- 映像を作るだけで終わり、成果まで見ていない
- 住宅業界への理解が浅く、施主の検討プロセスを踏まえていない
- マーケティング設計がなく、投稿して終わりになる
- 丸投げ依存になり、社内にノウハウが残らない
つまり、内製・外注のどちらにも失敗パターンがあります。分かれ目は「手段」ではなく、成果から逆算した発信の方向性があるかどうかです。依頼先の見極め方は制作会社の選び方もあわせてご覧ください。
見落とされがちな「何を発信するか」という工程
内製か外注かを議論するとき、多くの会社は「撮影」と「編集」だけを比べます。しかし成果を左右するのは、その前段にある「何を、誰に、どの順番で伝えるか」というコンテンツ企画です。
どれだけ映像がきれいでも、住宅購入者の検討プロセスに沿っていなければ、問い合わせにはつながりません。逆に、発信の方向性さえ定まっていれば、撮影はスマホでも成果は出せます。内製・外注を判断する前に決めたいのは、この「何を発信するかを、誰が考えるか」です。
内製・外注は「3つの選択肢」で考える
「全部内製」か「全部外注」かの二択にする必要はありません。実際には内製・ハイブリッド・外注の3つがあり、どれが最適かは会社の体制・人員・予算によって変わります。まずは、それぞれのメリットと向いている会社を比較してみましょう。
| 選択肢 | 主なメリット | 向いている会社 |
|---|---|---|
| ① すべて内製 | コストを抑えられる/ノウハウが社内に貯まる | 動画担当者がいる/撮影・編集を継続できる/社内に蓄積したい |
| ② ハイブリッド | コストと品質を両立しやすい/得意分野を活かせる | 撮影だけなら社内で対応できる/編集や企画は任せたい |
| ③ すべて外注 | 本業に集中できる/更新が止まりにくい | 人手不足/更新を継続できない/本業を優先したい/早く成果を出したい |
ここで注意したいのが、ハイブリッドは万能ではないことです。広報専任がおらず、営業・設計・現場監督が兼務している住宅会社では、「撮影だけ社内」であっても日常業務が優先され、更新が止まってしまうケースが少なくありません。人員に余裕がある会社では、撮影だけ社内・企画や編集は外部というハイブリッドも有効ですが、体制が整っていなければ無理に選ぶ必要はありません。
実際、住宅会社で最大の課題は「撮影する人がいない」ことです。その場合、外注には次のような現実的なメリットがあります。
- 本業に集中できる(撮影・編集の負担がかからない)
- 更新が止まりにくく、継続しやすい
- 社内の負担が増えない
経営者が最も気になるのは「成果につながるのか」でしょう。この点でも、住宅業界に詳しい外注先であれば、住宅購入者目線で成果につながる企画を立てやすく、問い合わせにつながる動画を作りやすいという利点があります。
「継続できるか」を最優先に考えると、人手が足りない会社では、無理に内製せず外注を選ぶのも十分に合理的です。
なお、この判断はYouTubeに限りません。Instagramでも同じように内製・外注・ハイブリッドを検討することになります。Instagram側の体制の決め方と依頼先の選び方はInstagram運用代行の費用相場と内製・外注の選び方で解説しています。
ハイブリッドを選ぶ場合の運用例
人員に余裕があり、ハイブリッドを選ぶ場合は、次のような運用が考えられます。自社の人員・予算に合わせて当てはめてみてください。
| 運用パターン | 外注する部分 | 内製する部分 |
|---|---|---|
| 立ち上げ先行型 | 立ち上げ期の企画・撮影・編集 | 軌道に乗ったら撮影を内製化 |
| 主力動画おまかせ型 | ルームツアーなど重要動画 | 日常のショート動画は社内制作 |
| 企画だけ相談型 | 「何を撮るか」の企画・方向性 | 撮影・編集は社内で行う |
最近では、「企画だけを相談し、撮影・編集は社内で行う」という形を選ぶ住宅会社もあります。撮影や編集は社内でも対応できる会社は少なくありません。しかし、「何を作れば問い合わせにつながるのか」という発信の方向性は、社内だけでは判断しづらいもの。企画・方向性だけを外部に相談するのも、現実的な選択肢のひとつです。
費用が気になる場合
「費用が高いから外注できない」と感じる場合でも、動画制作やWebマーケティングに、補助金などを活用できるケースもあります。
制度は年度や地域によって変わるため、詳細はその都度の確認が必要です。ただ、「初期費用だけ」を理由に外注を諦めてしまう前に、使える制度がないか調べてみる価値はあります。
なお、リードレでは「何を撮るべきか」というコンテンツ企画から入り、撮影・編集の内製化支援まで対応しています。最初は伴走し、自社で自走できる体制づくりまで見据えてご支援します。「自社はどう分担すべきか」から相談したい場合は、本コラム末尾の無料相談をご利用ください。
内製・外注の検討とあわせて読みたい
よくある質問
Q. まず内製で試して、ダメなら外注でもいいですか?
A. もちろん可能です。ただし「何を撮るか」の設計だけは最初に固めておくと、内製でも失敗しにくくなります。設計だけ外部の知見を借りるのも有効です。
Q. 外注すると、社内にノウハウが残らないのでは?
A. 内製化を見据えて伴走するパートナーを選べば、ノウハウは社内に蓄積できます。「丸投げ依存」にしない設計が重要です。
Q. 撮影・編集の品質は、内製だと難しいですか?
A. 最初は差が出ますが、型が決まれば内製でも十分な品質に到達できます。むしろ品質より、成果を左右する「設計」を最初に固める方が重要です。
まとめ
内製・外注に、唯一の正解はありません。自社の人員・予算・継続できる体制によって、最適解は変わります。動画担当者がいて続けられるなら内製、人員に余裕があればハイブリッドも有効。そして人手が足りないなら、無理に内製せず外注を選ぶのも十分に合理的です。いちばん大切なのは、「続けられる体制」を選ぶことです。
そのうえで中心に置きたいのが「何を撮るか」という企画です。ここさえ固まれば、あとの工程は自社の状況に合わせて柔軟に組み立てられます。
忘れてはいけないのは、大切なのは動画を作ること自体ではないということです。目的は、住宅購入者の比較検討を、一歩前へ進めること。その目的に照らして、内製・外注・ハイブリッドのどれが最適かを選ぶ——これが、住宅会社にとって失敗しない考え方です。
撮影の手段より、住宅購入者の検討プロセスから逆算した発信の方向性があるかどうか——それが、内製でも外注でも成果を分けます。
全体像は工務店・住宅会社のYouTube集客完全ガイド、考え方は工務店・住宅会社の集客に必要なコンテンツ設計をご覧ください。
リードレは、住宅購入者の検討プロセスから逆算し、コンテンツの企画から内製化の伴走までをご支援しています。
住宅会社向け YouTube・SNS活用 無料診断
YouTubeやInstagram、
投稿して終わりになって
いませんか?
住宅購入者の検討プロセスから逆算し、
問い合わせ・来場につながるコンテンツ設計をご提案します。
- 何を発信すればいいか分からない
- 動画やSNSが成果につながっていない
- 施工事例をもっと集客に活用したい
住宅業界に強いコンテンツ戦略パートナー / リードレ

